企業成長の鍵!BPOとアウトソーシングの違いと活用法
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.BPOってなに?
- 2.1.BPO≠ アウトソーシング
- 3.BPOのメリット
- 4.BPOのデメリット
- 5.BPO業者選定のポイント
- 6.BPOに最適な業務とは?
- 7.これからのBPO
- 8.まとめ
はじめに
「人材不足に悩んでいる」
「業務の品質を向上させたい」
「業務効率を改善したい」
「コア業務に集中したい」
これらの課題を抱えた際は「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング) 」の導入を検討することをおすすめします。
しかし「BPO」に対して、
「なんとなく知ってはいるけれど、具体的に説明するのは難しい・・・」
「アウトソーシング(業務委託)と何が違うの?」
と疑問をお持ちの方も多くいらっしゃると思います。
これからのビジネスにおいて「BPO」という言葉が示す意味や、企業にどのような影響を与えるのかを理解することは非常に重要です。
本記事では、BPOの基本的な概念から、そのメリットとデメリット、具体的な活用事例について解説します。
BPOってなに?
BPOとは「Business Process Outsourcing」の略で、日本語では「業務上において発生する様々なプロセスのアウトソーシング」を意味します。
これは、企業が自社の業務の一部を外部の専門業者に委託することで、効率化やコスト削減を図る手法のことです。
近年BPOへのニーズは高まっており、今後も市場はさらに拡大すると予測されています。
「昨今の労働力不足・人材不足を背景として、働き方改革やDX(業務自動化を中心としたデジタル技術による業務変革)に取り組む企業が増え、コア業務や新たな業態開発への経営資源の重点投下やそれに合わせた人的リソースの再配置など、自社内リソースの再構築を加速させている。」
※「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査を実施(2023年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所」より
BPO≠ アウトソーシング
ここで良く誤解されるのが、「BPO」は単なる「アウトソーシング」ではないという点です。厳密に言えば、「BPO」は「アウトソーシング」の一形態ですが、具体的には以下のような違いがあります。
このように「アウトソーシング」と「BPO」は、業務範囲や期間、その目的において異なる特長を持っています。
「アウトソーシング」は社内で行っていた業務を委託業者がそのまま引き継いで代行するのに対して、
「BPO」はまず現行業務のプロセスを可視化し、業務設計を見直すことから始まります。
単なる運用にとどまらず、「作業の順番は適切か?」「効率良く作業するには他に良いやり方は無いか?」業務全体を見直すことで、より最適な「あるべき姿」へ再構築する役割を担うのがBPOです。
その為、業務効率化や改善を求める場合には運用だけでなく業務設計から一括して対応可能な「BPO」の活用が有効です。
また、「BPO」と類似している言葉に 「BPR」があります。
「Business Process Reengineering」の略で、BPOと同様に従来の業務プロセスを見直し、最適な姿に再構築することで業務改革を行う手法です。
ただし、BPRは特定の業務に留まらず、企業や組織全体の「経営戦略」に重点を置いており、BPRを進める上で採用される戦略の1つとしてBPOが挙げられます。
BPOのメリット
- コスト削減
- 品質向上
- コア業務に専念
まず、BPOを導入する最大のメリットはコスト削減です。外部の専門業者に委託することにより、企業は人件費や設備投資といったコストを削減出来ます。
さらに、専門知識と経験を持った業者に任せることで、自社で人材を採用・育成する必要が無い為、効率的で高品質な業務遂行が期待出来ます。
また、業務を外部に委託することで、自社の社員はより多くの時間を、企業として注力したいコア業務に充てることが出来、結果として企業の戦略的な活動にリソースを集中させることが出来ます。
BPOのデメリット
- 情報漏洩のリスク
- 社内ナレッジが蓄積しない
業務の委託にあたっては社内の情報を業者に提供する必要がある為、情報漏洩のリスクが伴います。また、業務を専門業者に任せてしまうことで自社内に業務に関するノウハウやスキル等の知識が蓄積しにくくなる可能性があります。その結果、知識が特定の担当者に依存してしまう属人化のリスクも考えられます。
BPO業者選定のポイント
これらのメリットとデメリットを踏まえ、BPOの導入にあたり業者を選定する際には次の点を検討することが重要です。
費用対効果
BPOはコスト削減が期待出来る一方で、外部委託には当然費用が発生します。その為、自社で行う場合の人件費や設備投資にかかるコストと比較し、外部委託が本当に必要か、その費用が適切かどうかを評価する必要があります。
セキュリティ
外部委託にあたっては、社内の機密情報や顧客データを業者に預けることになる為、セキュリティ・インフラの設備や品質に関する資格認証の取得状況等を事前に確認しておく必要があります。
実績
類似業務における豊富な対応実績は、委託先選定の際の重要なポイントです。実績が多い業者ほど、これまでの経験を基により良い改善策を提案してくれることが期待出来ます。
対応可能業務
サービスの対応範囲が広いほど、委託出来る業務が増え、一括して依頼出来る範囲も広がります。例えば1つの案件において、データ入力とコールセンターの業務がある場合、それぞれ別の専門業者に依頼するよりも、両方をこなせる業者にまとめて依頼した方が、効率的なBPOが可能です。
BPOに最適な業務とは?
特に、突発的な業務量の増加や年間を通しての繁閑が予測される業務において、BPOは非常に有効です。例えば、通販会社のコールセンターの場合、広告出稿やセール実施のタイミングで受注や問い合わせが増加するかと思います。このような場合、自社で対応しようとすると、必要な時だけ人員を増やしたり、常に適正な人数の人材を確保することは非常に困難です。
しかし、複数の案件に対応するBPO業者であれば、人材のシェアが可能であり、業務量に応じた柔軟な人員調整が実現出来ます。
更にコールセンター業務だけでなく、商品の発送業務まで対応可能なBPO業者であれば、企業にとってより一層トータル委託の効果を発揮するでしょう。
※通販事務局のBPO事例についてはこちらをご覧ください
これからのBPO
従来のBPOは多くの企業に共通する人事・経理・総務といった定型的なバックオフィス業務が主流でした。しかし、近年ではカスタマーサポートやITサービスをはじめ、その範囲は拡大しており、企業や案件ごとに異なる非定型業務にも対応出来るBPO業者が増えています。
特に、近年では金融業界や行政機関においてもBPOの需要が高まっています。行政機関における各種申請の受付や、生命保険の申込受付等もBPOを活用して対応することが可能です。
このように企業のBPO導入の検討範囲は広がっており、今後もBPO市場は拡大が見込まれています。対応可能な業務範囲の拡大に加え、AIやRPAの技術進化により、委託後の効率性も向上するでしょう。今後のBPO業界は、技術革新や働き方の変化を背景に、ますます多様化すると考えられます。企業はこれらの変化に柔軟に対応し、BPOを積極的に活用していくことが求められます。
まとめ
以上のように、BPOは企業にとって重要な戦略的パートナーです。
ノンコア業務をBPOすることで、業務の効率化や品質向上を図るだけでなく、人材やその他の経営資源を企業の売上や利益を支えるコア業務に集中させることが出来ます。
このように、BPOは企業成長においてもとても重要な手法と言えます。
ぜひ、自社の戦略にBPOの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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